より高く、大空へ
鯉のぼりは世界の空ではばたきます。
初夏の風に吹かれ空を泳ぐ鯉のぼり。
その雄大な姿には子供の健やかな成長を願う、強い想いがこめられています。
江戸時代から続く伝統文化を守り伝えていくために、日本鯉のぼり協会は活動を続けています。
日本鯉のぼり協会は、日本の伝統文化の継承と節句産業の振興を図ることを目的とし1968年に設立された団体です。
会員企業13社の鯉のぼり生産量は国内の97%を占めており、協会では矢車やポールなど部品の互換性、規格統一に努めてきました。
また啓蒙活動の一環としてポスター制作、テレビCMの放映や、幼稚園、保育園、児童福祉施設(先方からは「子供の福祉施設」)などへの鯉のぼりの寄贈、震災の復興支援などの活動にも力を入れています。
鯉のぼり協会では毎年フォトコンテストを
開催しています。
過去のフォトコンテスト受賞者の方々です。
鯉のぼりの歴史やデザイン、工芸品としてのこだわりなどを、楽しいビジュアルで紹介。
時代や地方ごとの変遷も、図鑑のように見て楽しめます。
吉德所蔵の鯉のぼり関連の浮世絵もみごと!
2011年、鯉のぼりを喜ぶ子供の笑顔をみなさんにお届けするためTVCMを制作いたしました。
江戸時代、武士の家が生まれた男の子の出世を願って馬印や幟を揚げていたのを、庶民が真似をして縁起物の鯉を幟に描いて揚げるようになったと言われています。
鯉は中国の「鯉が滝を登りきると龍になる」という登龍門伝説から、立身出世の象徴とされています。
鯉のぼりの上に飾られる『吹き流し』は今では様々なデザインがありますが、古代中国の五行説に由来して五色に染められ、戦国時代から魔除けとして使われていた『五色吹き流し』が主流でした。
ポールの上にある丸い『回転球』や『矢車』は、神様が下りてくる目印といわれています。
多くの子供たちから、日本鯉のぼり協会にかわいい質問が届きます。
最も多いのは、「お母さん鯉はどれですか?」です。
「やねよりたかい こいのぼり」で始まる『こいのぼり』の歌は、1931年に近藤宮子さんが作詞されました。歌は「おおきいまごいはおとうさん ちいさいひごいは こどもたち」と続きます。当時は父親が一家の大黒柱であるという考えが強く、父親への尊敬の念がこの歌に込められていました。
時代とともに家族の役割は変わり、現在では緋鯉がお母さん鯉に変わりました。子供の鯉は青色、緑色、ピンク色などが一般的です。かわいらしいピンク色の鯉のぼりは女の子の鯉と言われています。
鯉のぼりは江戸時代から伝承されてきた日本の伝統文化のひとつですが、時代の変遷や家族の在り方の変化に伴い解釈が変わってきています。
しかし子供たちが健やかに成長することを願う鯉のぼりの本質的な意味は、どんな時代でも決して変わりません。
日本鯉のぼり協会は、時代の変化に柔軟に対応しながら継承されてきた鯉のぼりに、これからも親しんでもらえるよう努めていきます。
役員
会長 株式会社徳永こいのぼり 徳永 夕子
副会長 株式会社中須金属工業所 中須 聖之
株式会社村上鯉幟商会 村上 将士
会計 株式会社三共 林 万作